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見てきた写真展+感想

 <新宿ニコンサロン>12/4 (火)~12/10 (月)10:00~19:00(最終日は16:00まで)

■稲宮康人//「くに」のかたち HIGHWAY LANDSCAPES OF JAPAN
  
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第9回三木淳賞受賞
<授賞理由>
現在、高速道路は、日本全国に網の目のように張り巡らされようとしている。その高速道路が国土を割るように延びる風景(北は北海道、南は鹿児島まで)を、モノクロームの精緻な描写で淡々と捉えている。それらの高速道路が、新しい「くに」のカタチをつくりあげ、利便な生活を約束するかのような風景として立ち現れてきている。一方、伸びやかにスロープする高速道路のラインは美しく優雅であり、人間の英知の見事さを表出するよう真摯に対峙している表現からは、高速道路のある風景をあくまでも美しさの対象としているかのように見える。しかし、そのような美しい風景を凝視していくと、道路が造られる前の美しい自然のかたちや人間の生活の営みまでが読み取れてくるよう仕組まれていることが判る。失われるモノの替わりに、我々が手にしようとしているモノは、一体なんなのだろうか? 作者は、風景に潜在するもう一つの喪失した風景を写し込むことに成功している。優しい風景の装いをとりながら、実は、最も今日的な課題「人と自然」をアクチュアルに表現している作品である。











★・・・感想・・・★
ニコンの賞の受賞者の写真は高速道路の若者はこのテーマを写して2年くらいだそうです。
写真の撮り方は単調になりがちな高速道路をアングルを工夫されてると思いました。
審査員の先生が好みそうなテーマと写真の印象でした。

■北島 敬三展//[USSR 1991]
12/4 (火)~12/17 (月)10:00~19:00(最終日は16:00まで)

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第32回伊奈信男賞受賞作品展

<授賞理由>
作者は、1976年に開催した最初の写真展「BCストリート・オキナワ」(新宿ニコンサロン)以来これまで、問題を提起する写真活動を継続してきた。森山大道氏を中心にして設立された自主運営ギャラリー「CAMP」のメンバーとして参加し、毎月連続しての写真展「東京」を開催すると同時に、『写真特急便 東京』(全12冊)を刊行、そして81年にはニューヨークに滞在し、翌年刊行のスナップショットによる写真集『NEW YORK』で木村伊兵衛賞を受賞している。その後もベルリン、プラハ、ブダペスト、ソウル、香港、パリなど世界の都市に滞在して、写真展「A.D.1991」などを発表、1991年には間もなく崩壊することになるソ連、ソビエト社会主義共和国連邦の多くの共和国に滞在し、数次にわたって撮影を重ねた。
受賞対象となった「USSR 1991」は、この時期に撮影された写真である。当時、雑誌への掲載はあったものの、厳密に構成された作品としての発表は今回の写真展が初めてである。1917年のロシア革命、そして1922年のソ連邦の成立からの69年の歴史が、世界を駆けめぐる連日のニュースのなかであっけなく崩壊するのを前にして、撮影されたばかりのこれらの写真は時を隔てて、来るべきその時を待って発表するべきであると、北島氏はある種の予感と確信をもったようである。16年の時を経て実現された「USSR 1991」は、北島敬三という写真家の30年の仕事とその特質を見事に示した写真展である。
1980年代半ばには前述したベルリンなどの都市に日付を入れた作品を発表し、「A.D.1991」以降は「PLACES」や、白い背景の前に立つ肖像を長い年月にわたって継続的に撮影する「PORTRAITS」のシリーズなど、常に時間と場所について思いをめぐらし、写真と記憶の関係について考えてきた作者の、重要な作品の誕生といえるだろう。

★・・・感想・・・★
北島 敬三さんの写真はいままでのキャリアが再評価されての受賞かと思います。ポストカードになってる写真は確か写真雑誌も飾ってありまして全ての写真がこんな感じの突っ込んだ表情の写真を期待していましたが大部分が全身のポートレート風の静かな写真が多かったです。


<コニカミノルタ>2007.12.1~12.10 10:30~19:00

■広河隆一写真展//人間の戦場40年
  
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・・・作者コメント
私が大学を出て中東に行き、フォトジャーナリストとしての仕事を開始したのは1967年。今年その40年目に当たる。この間に私が撮影した写真は、パレスチナ、イスラエル、イラク、アフガニスタン、レバノン、など中東のほか、チェルノブイリ原発事故、ウラルの核惨事、渡り鳥、ゲバラの死んだ谷、自然エネルギー、電磁波、日本の原発、アウシュビッツ、薬害エイズ、731部隊、ヒロシマ、スリーマイル島原発事故、など多岐にわたる。それらのなかから40点を選び、これまでの取材の軌跡を振り返る。

★・・・感想・・・★
コニカミノルタの報道写真は凄く良かったです。
単に報道と言いますと写真の写し方より写ってる事に意味があるのが多い写真の印象がありがちでしうが広河氏はカメラアングルも凄く上手いです。
報道写真家として危険その他あるにせよ仕事で現場に行けること事態に羨ましさを感じました。

■John Sypal//The Difference Between                      ■小林知恵//血の濃いところ

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<新宿のガレリアQ>2007.12.4~12.10
■丹野清志写真展//1963 炭鉱住宅(常磐炭鉱小野田炭鉱)

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19歳の時一月かけて写した写真。3年前地元いわき市の美術館で絵画と写真の展覧会があって写真では丹野清志氏と鈴木清氏の写真が展示されたとの事です(二人は同年だそうです)

2007.12.24に同じタイトルの写真集発売兼ねての写真展

★・・・感想・・・★
炭鉱の写真は自然でとてもいい写真でした。写真がどうこうではなくもう記録としての価値が高い写真だと思います。
私も同郷なので懐かしい風景でした。


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■金村修//Dante Lobster


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11月17日に倉石信乃氏と金村修氏とトークショー風景



★・・・感想・・・★

NYの写真ロールの大きいのが3枚(狭い場所で)直張り、別の部屋に大全紙4枚額装して飾ってました。
以前WSなどで『だれでも外国に行ったらそれらしい写真は撮れてしまうのです』・・・そんな言葉が過ぎりました。
国内での写真よりスタイリッシュでかっこいい写真でした。
それにプリントもどこかラボに出されたらしく凄く黒が絞まってでも黒過ぎずとても綺麗でした。
別人の写真のような印象で,今までの写真の先入観無しで見た方が別な見方が出来ると思いました。
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写真を写真そのもので見せるものと写真に添えられた文章で見る人をより写真の世界へと導く展示の2通り(もっとあるかもしれませんが)あると思いますが、どちらかと言いますと現状の写真の世界は後者の方が評価が高い印象があるような気がします。
本当に力のある写真は何のコメントも無しで見る人をぐいぐい引っ張って行く・・・そんな気もしています。
そういう写真に巡り合いたくて展示に足を運ぶのかもしれません(笑)

写真も『言うはやさし行うはむずかし』・・・ですが。

*感想文はあくまでも私的な見方です(失礼があったらお詫びいたします)



   

by time2007 | 2007-12-09 22:16 | 写真関連